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同族会社

H30.4.1現在の法令・通達解説です。

会社の50%超の株式又は出資の金額が、3人以内の株主等(その株主と特殊の関係にある者を含む)によって所有されている場合には同族会社として取り扱われます。

同族会社は、経営と所有が分離した会社と比較して、節税を目的とした非合理的な経済活動をする場合が多いことから、行為計算の否認規定・使用人兼務役員の制限等の規定が設けられています。

 

(同族会社の判定)

1-3-1 会社(投資信託及び投資法人に関する法律第2条第12項《定義》に規定する投資法人を含む。以下この節において同じ。)が法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する同族会社であるかどうかを判定する場合において、その株式(投資信託及び投資法人に関する法律第2条第14項に規定する投資口を含む。以下同じ。)又は出資の数又は金額による判定により同族会社に該当しないときであっても、例えば、議決権制限株式を発行しているとき又は令第4条第5項《同族関係者の範囲》に規定する「当該議決権を行使することができない株主等」がいるときなどは、同項の議決権による判定を行う必要があることに留意する。(昭55年直法2-8「四」により追加、平19年課法2-3「四」、平27年課法2-8「一」により改正)
(注) 同号に規定する「株式」及び「発行済株式」には、議決権制限株式が含まれる。

解説⇒①議決権制限株式を発行しているときや②子会社が親会社株式を有しているとき には株式数だけではなく、議決権数でも上位3名で50%超を所有しているかどうかの判定が必要になります。

 

(名義株についての株主等の判定)

1-3-2 法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する「株主等」は、株主名簿、社員名簿又は定款に記載又は記録されている株主等によるのであるが、その株主等が単なる名義人であって、当該株主等以外の者が実際の権利者である場合には、その実際の権利者を株主等とする。(昭55年直法2-8「四」、平15年課法2-22「二」、平19年課法2-3「四」により改正)

解説⇒税務は名義よりも実質を重視します。名義株を名義のまま取り扱うことで同族会社としての課税が回避されることを防ぐため、実質の株主を追及して適正な課税関係を実現しようとします。

 

(生計を維持しているもの)

1-3-3 令第4条第1項第4号《同族関係者の範囲》に規定する「株主等から受ける金銭その他の資産によつて生計を維持しているもの」とは、当該株主等から給付を受ける金銭その他の財産又は給付を受けた金銭その他の財産の運用によって生ずる収入を日常生活の資の主要部分としている者をいう。

解説⇒いわゆる愛人などのように、株主からの金銭的援助によって生活している者をいいます。

 

(生計を一にすること)

1-3-4 令第4条第1項第5号《同族関係者の範囲》に規定する「生計を一にする」こととは、有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいうのであるから、必ずしも同居していることを必要としない。

解説⇒仕送り等により生計の主を支えている場合には、同居していなくても生計一とされます。

 

(同族会社の判定の基礎となる株主等)

1-3-5 同族会社であるかどうかを判定する場合には、必ずしもその株式若しくは出資の所有割合又は議決権の所有割合の大きいものから順にその判定の基礎となる株主等を選定する必要はないのであるから、例えばその順に株主等を選定した場合には同族会社とならない場合であっても、その選定の仕方を変えて判定すれば同族会社となるときは、その会社は法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する同族会社に該当することに留意する。(昭55年直法2-8「四」により追加、平19年課法2-3「四」により改正)

解説⇒同族関係者の親族とは配偶者・6親等内の血族・3親等内の姻族ですので、中心とする人を変えるとその範囲が異なることになります。その中心人物の持ち株数が少なくとも親族の持ち株数が最大となるところで判断をするということになります。

 

(議決権を行使することができない株主等が有する議決権の意義)

1-3-6 令第4条第3項第2号《同族関係者の範囲》に規定する「議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権」には、例えば、子会社の有する親会社株式など、その株式の設定としては議決権があるものの、その株主等が有することを理由に会社法第308条第1項《議決権の数》の規定その他の法令等の制限により議決権がない場合におけるその議決権がこれに該当する。
 令第4条第5項に規定する「議決権を行使することができない株主等が有する当該議決権」についても、同様とする。(平19年課法2-3「四」により追加)

解説⇒平成18年改正により同族会社の判定基準に議決権の数による判定が加わりました。議決権の数による判定を行う場合には、議決権を行使することができない株主等が所有する議決権数を分母の総数から除くことになります。
会社法上、議決権の1/4以上を有すること等によりその経営を実質的に支配している会社の有する議決権については制限が加えられています。そのため子会社が親会社の株式を保有している場合には、その子会社は議決権を行使することができない株主ということになります。
自己株式についても議決権はありません。

 

(同一の内容の議決権を行使することに同意している者の意義)

1-3-7 令第4条第6項《同族関係者の範囲》に規定する「同一の内容の議決権を行使することに同意している者」に当たるかどうかは、契約、合意等により、個人又は法人との間で当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している事実があるかどうかにより判定することに留意する。(平19年課法2-3「四」により追加)

(注) 単に過去の株主総会等において同一内容の議決権行使を行ってきた事実があることや、当該個人又は法人と出資、人事・雇用関係、資金、技術、取引等において緊密な関係があることのみをもっては、当該個人又は法人の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者とはならない。

解説⇒議決権の数による同族会社の判定を行う場合に、特定の株主と同一の内容の議決権を行使することに同意している者がいる時には、その者が有する議決権はその特定の株主が有する議決権とみなして取り扱われます。
この同意をしているかどうかの判断は基本的にそのような契約又は合意の有無により行われます。

 

(同一の内容の議決権を行使することに同意している者がある場合の同族会社の判定)

1-3-8 令第4条第6項《同族関係者の範囲》の規定により当該議決権に係る会社の株主等であるものとみなされる個人又は法人は、法第2条第10号《同族会社の意義》の株式又は出資の数又は金額による同族会社の判定の場合にあっては、株主等とみなされないことに留意する。
 令第4条第3項第1号《他の会社を支配している場合》の他の会社の判定に当たっても、同様とする。(平19年課法2-3「四」により追加)

解説⇒株式数にて同族会社の判定を行う場合には、議決権数による判定の時とは違い同一の内容の議決権を行使することに同意していても、その判定には考慮されません。

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