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売上原価等

(売上原価等が確定していない場合の見積り)

2-2-1 法第22条第3項第1号《損金の額に算入される売上原価等》に規定する「当該事業年度の収益に係る売上原価、完成工事原価その他これらに準ずる原価」(以下2-2-1において「売上原価等」という。)となるべき費用の額の全部又は一部が当該事業年度終了の日までに確定していない場合には、同日の現況によりその金額を適正に見積るものとする。この場合において、その確定していない費用が売上原価等となるべき費用かどうかは、当該売上原価等に係る資産の販売若しくは譲渡又は役務の提供に関する契約の内容、当該費用の性質等を勘案して合理的に判断するのであるが、たとえその販売、譲渡又は提供に関連して発生する費用であっても、単なる事後的費用の性格を有するものはこれに含まれないことに留意する。(昭55年直法2-8「七」により改正)

(造成団地の分譲の場合の売上原価の額)

2-2-2 法人が一団地の宅地を造成して2以上の事業年度(それらの事業年度のうち連結事業年度に該当するものがある場合には、当該連結事業年度)にわたって分譲する場合のその分譲に係る売上原価の額の計算については、次による。ただし、法人がこれと異なる方法で売上原価の額を計算している場合であっても、その方法が例えば分譲価額に応ずる方法である等合理的なものであると認められるときは、継続適用を条件としてこれを認める。(昭55年直法2-8「七」、平14年課法2-1「八」、平15年課法2-7「七」、平22年課法2-1「八」により改正)

(1) 分譲が完了する事業年度の直前の事業年度までの各事業年度 次の算式により計算した金額を当該事業年度の売上原価の額とする。

(算式) (工事原価の見積額-当該事業年度前の各事業年度において損金の額に算入した工事原価の額の合計額)×((当該事業年度において分譲した面積)÷(分譲総予定面積-当該事業年度前の各事業年度において分譲した面積の合計))

(注)

1 (1)の「分譲が完了する事業年度」、「直前の事業年度」及び算式の「当該事業年度前の各事業年度」は、その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度とする。

2 算式の「工事原価の見積額」は、当該事業年度終了の時の現況によりその工事全体につき見積られる工事原価の額とする。

3 算式の「分譲総予定面積」には、当該法人の使用する土地の面積を含む。

(2) 分譲が完了した事業年度 全体の工事原価の額(当該法人の使用する土地に係る工事原価の額を除く。)から当該事業年度前の各事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度)において売上原価として損金の額に算入した金額の合計額を控除した金額を当該事業年度の売上原価の額とする。

(注) 適格組織再編成が行われた場合の合併法人、分割承継法人又は被現物出資法人(以下この章において「合併法人等」という。)における本通達の適用については、被合併法人、分割法人又は現物出資法人(以下この章において「被合併法人等」という。)の本通達による計算を引き継ぐものとする。

(造成団地の工事原価に含まれる道路、公園等の建設費)

2-2-3 法人が一団地の宅地を造成して分譲する場合において、団地経営に必要とされる道路、公園、緑地、水道、排水路、街灯、汚水処理施設等の施設(その敷地に係る土地を含む。)については、たとえ当該法人が将来にわたってこれらの施設を名目的に所有し、又はこれらの施設を公共団体等に帰属させることとしているときであっても、これらの施設の取得に要した費用の額(当該法人の所有名義とする施設については、これを処分した場合に得られるであろう価額に相当する金額を控除した金額とする。)は、その工事原価の額に算入する。(昭55年直法2-8「七」により改正)

(砂利採取地に係る埋戻し費用)

2-2-4 法人が他の者の有する土地から砂利その他の土石(以下2-2-4 において「砂利等」という。)を採取して販売(原材料としての消費を含む。)する場合において、当該他の者との契約によりその採取後の跡地を埋め戻して土地を原状に復することを約しているため、その採取を開始した日の属する事業年度以後その埋戻しを行う日の属する事業年度の直前の事業年度までの各事業年度において、継続して次の算式により計算した金額を未払金に計上するとともに当該事業年度において当該土地から採取した砂利等の取得価額に算入しているときは、その計算を認めるものとする。(昭55年直法2-8「七」により追加、平14年課法2-1「八」、平15年課法2-7「七」により改正)

(算式) (埋戻しに要する費用の額の見積額-当該事業年度前の各事業年度において未払金に計上した金額の合計額)×((当該事業年度において当該土地から採取した砂利等の数量)÷(当該土地から採取する砂利等の予定数量-当該事業年度前の各事業年度において採取した砂利等の数量の合計))

(注)

1 本文の「採取を開始した日の属する事業年度」、「埋戻しを行う日の属する事業年度」、「直前の事業年度までの各事業年度」及び算式の「当該事業年度前の各事業年度」は、その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度とする。

2 算式の「埋戻しに要する費用の額の見積額」及び「当該土地から採取する砂利等の予定数量」は、当該事業年度終了の時の現況により適正に見積るものとする。

3 適格組織再編成が行われた場合の合併法人等における本通達の適用については、被合併法人等の本通達による計算を引き継ぐものとする。

(請負収益に対応する原価の額)

2-2-5 請負による収益に対応する原価の額には、その請負の目的となった物の完成又は役務の履行のために要した材料費、労務費、外注費及び経費の額の合計額のほか、その受注又は引渡しをするために直接要した全ての費用の額が含まれることに留意する。(昭55年直法2-8「七」により追加、平23年課法2-17「五」により改正)

(注) 建設業を営む法人が建設工事等の受注に当たり前渡金保証会社に対して支払う保証料の額は、前渡金を受領するために要する費用であるから、当該建設工事等に係る工事原価の額に算入しないことができる。

(未成工事支出金勘定から控除する仮設材料の価額)

2-2-6 建設工事用の足場、型わく、山留用材、ロープ、シート、危険防止用金網のような仮設材料の取得価額を未成工事支出金勘定の金額に含めて経理している建設業者等が、建設工事等の完了の場合又は他の建設工事等の用に供するためこれらの資材を転送した場合において、当該未成工事支出金勘定の金額から控除すべき仮設材料の価額につき次に掲げる金額のいずれかによっているときは、その計算が継続している限り、これを認める。(昭49年直法2-71「2」、昭55年直法2-8「七」、平23年課法2-17「五」により改正)

(1) 当該仮設材料の取得価額から損耗等による減価の見積額を控除した金額

(2) 当該仮設材料の損耗等による減価の見積りが困難な場合には、工事の完了又は他の工事現場等への転送の時における当該仮設材料の価額に相当する金額

(3) 当該仮設材料の再取得価額に適正に見積った残存率を乗じて計算した金額

(注) この取扱いは、その転送した仮設材料の全てについて適用することを条件とするのであるから留意する。

(木造の現場事務所等の取得に要した金額が未成工事支出金勘定の金額に含まれている場合の処理)

2-2-7 建設業者等が建設工事等の用に供した現場事務所、労務者用宿舎、倉庫等の仮設建物で木造のものの取得価額をその建設工事等に係る未成工事支出金勘定の金額に含めている場合には、次に掲げる場合に応じ、それぞれ次の金額を当該未成工事支出金勘定の金額から控除する。この場合において、その控除すべき金額を未成工事支出金勘定の金額から控除することに代え雑収入等として経理したときは、これを認める。(昭55年直法2-8「七」により改正)

(1) 当該建設工事等の完成による引渡しの日以前に当該仮設建物を他に譲渡し、又は他の用途に転用した場合 その譲渡価額に相当する金額又はその転用の時における価額に相当する金額

(2) 当該建設工事等が完成して引き渡された際に当該仮設建物が存する場合 その引渡しの時における価額に相当する金額(当該仮設建物が取り壊されるものである場合には、その取壊しによる発生資材の価額として見積られる金額)

(金属造りの移動性仮設建物の取得価額の特例)

2-2-8 建設業者等が建設工事等の用に供する金属造りの移動性仮設建物については、その償却費を工事原価に算入するのであるが、この場合における当該建物の償却計算の基礎となる取得価額は、当該建物の構成部分のうちその移設に伴い反復して組み立てて使用されるものの取得のために要した費用の額によることができる。(昭55年直法2-8「七」により改正)

(注) 当該建物の組立て、撤去に要する費用及び電気配線等の附属設備で他に転用することができないと認められるものの費用は、当該建物を利用して行う工事の工事原価に算入する。

(技術役務の提供に係る報酬に対応する原価の額)

2-2-9 設計、作業の指揮監督、技術指導その他の技術役務の提供に係る報酬に対応する原価の額は、当該報酬の額を益金の額に算入する事業年度の損金の額に算入するのであるが、法人が継続してこれらの技術役務の提供のために要する費用のうち次に掲げるものの額をその支出の日の属する事業年度の損金の額に算入している場合には、これを認める。(昭55年直法2-8「七」により追加)

(1) 固定費(作業量の増減にかかわらず変化しない費用をいう。)の性質を有する費用

(2) 変動費(作業量に応じて増減する費用をいう。)の性質を有する費用のうち一般管理費に類するものでその額が多額でないもの及び相手方から収受する仕度金、着手金等(2-1-12の(注)の適用があるものに限る。)に係るもの

(運送収入に対応する原価の額)

2-2-10 運送業の運送収入に対応する原価の額は、当該運送収入の額を益金の額に算入する事業年度の損金の額に算入するのであるが、法人が継続してその行う運送のために要する費用(海上運送のために要する費用のうち貨物費、燃料費、港費その他その運送のために直接要するものを除く。)の額をその支出の日の属する事業年度の損金の額に算入している場合には、これを認める。(昭55年直法2-8「七」により追加)

(商品引換券等を発行した場合の引換費用)

2-2-11 法人が商品引換券等(2-1-39に定める商品引換券等をいう。以下2-2-11において同じ。)を発行するとともにその対価を受領した場合(その収益計上につき2-1-39のただし書又は連結納税基本通達2-1-42《商品引換券等の発行に係る収益の帰属の時期》のただし書の適用を受ける場合を除く。)において、その発行に係る事業年度以後の各事業年度終了の時において商品の引渡し又は役務の提供(商品引換券等に係る商品の引渡し又は役務の提供を他の者が行うこととなっている場合における当該商品引換券等と引換えにする金銭の支払を含む。以下2-2-11において「商品の引渡し等」という。)を了していない商品引換券等(有効期限を経過したものを除く。以下2-2-11において「未引換券」という。)があるときは、その未引換券に係る商品の引渡し等に要する費用の額の見積額として、次の区分に応じそれぞれ次に掲げる金額に相当する金額を当該各事業年度の損金の額に算入することができるものとする。この場合において、その損金の額に算入した金額に相当する金額は、翌事業年度の益金の額に算入する。(昭55年直法2-8「七」により追加、平12年課法2-7「三」、平14年課法2-1「八」、平15年課法2-7「七」により改正)

(1) 未引換券をその発行に係る事業年度ごとに区分して管理する場合 次の算式により計算した金額

(算式) 当該事業年度終了の時における未引換券のうち当該事業年度及び当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度において発行したものに係る対価の額の合計額×原価率

(2) (1)以外の場合 次の算式により計算した金額

(当該事業年度及び当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度において発行した商品引換券等に係る対価の額の合計額-左の各自事業年度において商品の引き渡し等を行った商品引換券等に係る対価の額の合計額)×(原価率)

(注)

1 本文の「発行に係る事業年度」及び「翌事業年度」並びに(1)及び(2)の算式の「当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度」は、その事業年度が連結事業年度に該当する場合には、当該連結事業年度とする。

2 (1)及び(2)の算式の「原価率」は、次の区分に応じそれぞれ次により計算した割合とする。

イ 商品の引渡し又は役務の提供を他の者が行うこととなっている場合

分母の商品引換券等と引き換えに他の者に支払った金額の合計額÷当該事業年度において回収された商品引換券等にかかるその発行の対価の額の合計額

ロ イ以外の場合

分母の金額に係る当該事業年度の売上原価又は役務提供の原価の額÷その引渡し又は提供を約した商品又は役務と種類等を同じくする商品又は役務の販売又は提供に係る当該事業年度の収益の額の合計額

3 種類等を同じくする商品又は役務に係る商品引換券等のうちにその発行の時期によってその1単位当たりの発行の対価の額の異なるものがあるときは、当該商品引換券等をその1単位当たりの発行の対価の額の異なるものごとに区分して(1)及び(2)の算式並びに原価率の計算を行うことができる。

4 適格組織再編成が行われた場合の合併法人等における本通達の適用については、被合併法人等の本通達による計算を引き継ぐものとする。

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