受付時間 | 9:00~17:30 |
---|
定休日 | 土曜・日曜・祝日 |
---|
税理士事務所の定番業務として、記帳代行が挙げられます。
経営状況を把握するため適時適正な会計処理は必須ですが、税務申告のためにも帳簿の作成が求められます。
安価で扱いやすい会計ソフトが普及しておりますので、基本的には会社にて帳簿処理を行って頂くのがよいと思いますが、経理担当者がいない・会計ソフトを扱えない・簿記の知識に不安がある等の理由で記帳代行をご依頼頂くことも多々ございます。
手書きで帳簿作成を行う時代から、パソコンへの手打ち入力を経て、現在ではAIを活用した自動入力が可能となりました。
私どもの事務所では手打ちによる入力とAIを活用した自動入力を併用して、生産性の向上を図っております。
現状、当事務所で行っております記帳代行の形態をご紹介します。
会社より通帳コピーや領収書等の原始帳票を丸ごとお預かりして、会計ソフトへ入力します。会社にとっては最も楽な方法とも言えますが、報酬も最も割高となります。毎月または数か月ごとに資料をお預かりすることになります。お預かりした後に経理処理を行うことになりますから、試算表等の経営状況の把握に必要な財務資料の仕上りが遅くなってしまうということになってしまいます。また、会社にて請求書等の帳票を確認しないといけない時にお手元に資料がないという事態も起こってしまいます。たびたび、資料を確認して欲しいというお電話を頂きます。
こういった問題に対応するため、帳票そのものではなく、スキャンしたデータを頂くようにしている関与先様もございます。
また、冒頭の写真にあるスキャンスナップを利用して領収書を画像データで取り込み、AIにかけて自動経理処理も行っております。
AIって実際どうなんですか??
確実に性能が上がっていると思います。画像データをもとに自動仕訳を行う機能が各経理ソフトに実装されています。
ただし、領収書からの自動処理は以下のような理由でまだまだ業務に対応できるレベルとは言えません…
国税に関する法律の規定により領収書等の経理資料は5年~9年間保存しなければなりません。
この場合の経理資料とは、従前は紙による帳票を指しており、画像データ等の電子データ形式による保存は認められていませんでした。
しかし、現在では電子データによる保存が広範囲で認められるようになっております。
スマホで撮影した領収書の画像データであっても、一定の要件を満たせば認められます。
営業の社員さんが出先にて撮影した領収書の画像データを本社経理部に送信して、経費精算・帳簿処理・法定資料の保存という実務が完結する時代になりました。
この電子(画像)データによる帳票保存には様々な要件がございますが、実質的な障壁となっているのがタイムスタンプの問題です。
タイムスタンプとは、そのスタンプされた時間に確かにその電子データが存在し、以後修正されていないことを証明するものです。
電子保存ではこのタイムスタンプが必須となっておりますが、このタイムスタンプを得るための費用が高価で、紙ベースで資料を保存した方が経済合理性があるというのが制度スタート後しばらくの間常識でした。
しかしこれも、今では会計ソフトメーカーが保守契約を前提に追加費用負担無しでタイムスタンプを付与してくれるようになりました。
電子保存がいよいよ中小企業にとっても現実的なものとなったなと思いました。
しかし、冷静に考えるとこれも現実的ではありません。会計ソフトメーカーによるタイムスタンプは保守契約を前提としたものですが、保守契約を解除した場合には過去全てのデータに係るタイムスタンプが付与されなくなるのです。
保存義務が5年間の会社が、このサービスを利用して領収書の保存を電子データで行っていたとします。電子データで保存義務を果たしているわけですから、当然紙ベースの資料は廃棄します。それが電子保存のメリットですので、当然の流れです。
そこで、諸般の事情によりこのメーカー以外の経理ソフトを使用するということになった場合、保守契約を解除してしまうと5年分の帳票の保存義務が果たせなくなってしまうのです。
また、この会計ソフトメーカーがある程度利用者が増加したところでタイムスタンプサービスを有料に変更したとしたら、その利用料が割高なものであったら、やはり利用継続できなくなります。
そういった事態を想定して、紙の資料を捨てないという対策はなんだか滑稽です。初めから電子保存をする意味がなくなります。
結論としましては、電子帳票保存はまだまだ中小企業にとって現実的な制度ではございません。
画像データによる自動経理処理と電子帳票保存は分けて考える必要がございます。
さらなる技術革新によりタイムスタンプの機能が安価になることを期待します。
それでも AI は凄いです!!
現在の会計業界でのAIの凄さは、画像からの自動処理ではなく、CSVデータからの自動処理です。
以前から、CSVデータによる経理ソフトへの読込機能はありました。この機能も便利ではありましたがそれなりの工夫が必要でした。所定の形式に整える、勘定科目を決める、等 簿記の知識が若干必要でした。
今はCSVの形式がかなり自由です!
売上を管理するための資料や原価を管理するための資料を、経理処理を目的としてではなく、業務管理のために作成される会社様は多いと思います。
現在では、こういった自由な形式のエクセルデータをもとに簡単に経理処理ができるようになっております。
勘定科目もAIが判断し、学習機能まであります!!
AIに学習させる前提として、教える側の我々が正しい知識が必要ということはありますが、それは税理士事務所にとっては当然のものです。
本当にこの数年における AI の技術改善に驚かされていますし、今後、想像以上の発展をしていくのだろうと思います。
簿記の知識が一定程度ある経理担当の方が振替伝票を作成して、その伝票をもとに私どもの事務所で経理ソフトへ入力するという流れです。経理処理を行う能力があるわけですから、経理ソフトの使用方法を覚えて頂ければ会社にて帳簿作成が完結するのですが、パソコンが苦手・新しいことを覚えたくない等の理由により、こういった形式での記帳代行も行っております。
こういった関与先様の場合には、IT機器への苦手意識のない従業員さんが経理担当に変わるタイミングで会計ソフトの導入を支援しております。そのため、今ではあまり多くない業務となっております。
お問合せ・ご相談は、お電話またはフォームにて受け付けております。
メールでのお問合せは24時間受け付けておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。
受付時間:9:00~17:30
定休日:土曜・日曜・祝日
(定休日は電話対応をしていません)
お問合せはお電話・メールで受け付けています(定休日は電話対応をしていません)。
メールでのお問合せは24時間受け付けております。
9:00~17:30
土曜・日曜・祝日
〒810-0042
福岡市中央区赤坂一丁目10番26号 重松第5ビル4F
福岡市営地下鉄 赤坂駅 2番出口より徒歩2分